京都市内を歩いていて、ふと山のほうを見ると真夏なのに「紅葉のようなもの」が点在します。
一瞬「おっ、綺麗」と思うのですが、紅葉ほど鮮やかではなく、まさに枯れた赤茶色・・・。
大文字山(如意ケ岳)のある東山をはじめとして、京都の北山、西山まで「ナラ枯れ」が進んでいます。
(大文字山の火床から見てもナラ枯れは目立ちます。)
京都だけでなく日本全国で拡大しつつあるそうです。
これはカシノナガキクイムシ(カシナガ)という虫の仕業。
2010年はひどい猛暑なので、広葉樹の給水機能が低下していて、被害の進みが速い(昨年の5倍予想)とのこと。
カシナガ退治には薬剤注入、楊枝挿し、シートの巻きつけなど地味な対策しかないそうで、この勢いを止めるのは難しいそうです。
(大文字山の登山道でも多くの樹に処置がされていました。)
新しい方法としては、カシナガの天敵の線虫をカシナガの幼虫に寄生させて退治するという「虫には虫を!」というようなやり方もあるそうです。
ナラの木に10カ所の穴を開けて、何千万匹もの線虫を水に混ぜて注入。
すると線虫は水を吸い上げる木の中の管を通って移動し、樹全体に広がってカシナガの幼虫にアタックします。
薬よりは効率がいいそうですが、これも1本1本人の手で作業を行わなければなりません。
山には見えていたって登れない、辿り着けないところもたくさんありますから、やはり相当たいへんな作業でしょう。。。
2010年の送り火では大文字保存会は火が燃え移らないよう、松割木の数を300から250本に減らし、枯れ木には事前に散水しました。
なので今年の大文字は消えるのが早かったような気がしました。
でも、山火事もなく無事送り火が行われたことはなによりです。
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