鳥居形は北嵯峨の水尾山(曼荼羅山)にあります。
鳥居の形は道路からすぐの低い位置にあります。
江戸時代の地図に記載されている鳥居形。
わたしが撮った鳥居形の送り火です。
道路のカーブの先に鳥居の火が浮かびます。
見物しているのは多くが地元の人だと思います。
虚空蔵法輪寺の展望台から見る鳥居形。
(法輪寺から)
麓の鳥居本地区は愛宕神社への参道で一の鳥居が建っているところ。
なので、起源は愛宕神社に関係するといわれますが、くわしくはわかりません。
【鳥居形の護摩木の受付】
場所:化野念仏寺駐車場
時間:8月13日〜15日 10:00〜16:00頃、16日 9:00〜15:00頃
鳥居形の護摩木の受付の様子。
鳥居形は火の付け方が他の四山とは違います。
薪を井桁に組まずに、薪を合わせた松明を緑色の燭台に乗せます。そして親火の所で松明に火を移し、一斉に松明をもって走り各火床に突き立てていきます。
走るといってもかなりの斜面ですから命がけです。明るくても怖いのに...。
ベテランは危険な縦のラインを走り、まだ慣れない新入りは横のラインを走るのだとか。
鳥居形松明送り火を守るのは鳥居本の住人のみなさんによる保存会。他の山とは違ってこちらに引越してきたひとでも希望すれば保存会に入れるのだそうです。
燭台
鳥居形の火床は108基。除夜の鐘の数と同じ。
点火は午後8時20分で、五山のラストになります。
鳥居形の送り火がよく見えるのは、清涼寺北側の道沿い・嵐山渡月橋・虚空蔵法輪寺のデッキ・広沢池・桂川松尾橋など。
● 清涼寺北側の道沿い
● 嵐山渡月橋
● 虚空蔵法輪寺
● 広沢池
● 桂川松尾橋
このページをシェアする
https://bigkarasu.com/post-37.html鳥居形松明送り火の基本情報
西側の「妙」は万灯籠山(松ヶ崎西山)、東側の「法」は大黒天山(松ヶ崎東山)にあります。
妙の万灯籠山のすぐ北側には宝ヶ池があるのが見えます。
下は2012年にわたしが撮った法の送り火。アピカルインの近くから。
字は日蓮宗の題目「南無妙法蓮華経」にちなみます。
1306年に、松が崎の村民全体が日蓮宗に改宗したことに由来します。
「妙」は鎌倉時代末期から、「法」は江戸時代初期から行われたとされます。
妙法の字形は現代風に左から読めます。これは始まった時期が違うことの根拠になっています。
現在、妙法の送り火を守っているのは「松ヶ崎立正会」。公益財団法人となっていますが、昔からと変わらずこの集落の家々による組織です。割木も各家庭で陰干しをしてその日に備えます。
松ヶ崎大黒天
火床はそれぞれ103基と63基。緑色の鉄製の火床の上にアカマツの割木を高さ約1メートル積み上げて点火します。
点火時刻は8時5分。薪数332束、松葉166束。
法の火床。
同時に点火するために京都地方簡易保険局屋上から合図をするそうです。
法の斜面はとても急で、夜にここを登り降りする関係者の苦労はたいへんなものだと思えます。
東山の法からの眺望。
妙の斜面は比較的なだらかで広々としています。
西山の妙からの眺望。
15日16日の夜には「題目踊」と「さし踊」が行われます。南無妙法蓮華経を唱えながら踊る題目踊は、日本最古の盆踊りだそうです。
このページをシェアする
https://bigkarasu.com/post-35.html松ヶ崎妙法送り火の基本情報
左大文字は京都市西部、金閣寺の近くの大文字山(大北山)にあります。
この山は岩石が多くて火床が掘れないそうで、斜面に栗石をコンクリートで固めて積み上げ、火床としています。
左大文字送り火を守るのは大北山在住の農家のみなさんによる左大文字保存会。会員は70名ほど。
中学生になると保存会に入り、自分の親ではなく他の大人とペアを組んで作業を学ぶのだそう。
昔はかがり火を燃やしていたそうです。
麓の法音寺の本堂から、大松明と手松明に火を移して、松明行列となって山を登ります。
点火は筆順に。
途中で「ナ文字」になるのも見所?
わたしが見た年はナではなく人になりました。
東山の大文字とはやり方がずいぶんと違います。
明治時代には大の字に一画加えて「天」の字だったこともあるそうです。
見てみたい気がします。
【左大文字の護摩木の受付】
場所:金閣寺の参道
時間:8月15日 9:00〜15:00頃、16日 7:00〜14:00頃
左大文字の護摩木の受付の様子。金閣寺の参道です。こちらもたくさんのひと。
(ついでに金閣寺を拝観していくのもいいですが、普段と同じで拝観料はかかります)
左大文字の送り火がよく見えるスポットは西大路通り・船岡山公園・北大路通りなど。
● 西大路通り
● 船岡山公園
このページをシェアする
https://bigkarasu.com/post-34.html左大文字送り火の基本情報