毎年8月16日に夏の京都の夜空を焦がす五山の送り火。2025年の8月16日は土曜日です。月齢は22で、送り火と月の共演はありません。
京都市を囲む山々に炎の「大」「大」「妙・法」の文字と「鳥居」、「船」の形が次々に浮かび上がります。
その炎で、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届けるとされています。
平成から令和になってもその伝統は変わることがありません。
五山の送り火の見物客は平日でも10万人を超えるといわれ、京都の町中は人であふれます。
なんとなく出かけても移動もたいへんですし、なかなかいい鑑賞スポットは見つからないし、なんといっても火が灯るのはたった1時間にも満たないので、十分な下調べは肝心です。最近は雨が降ることも多いので、お天気も調べるほうがいいですね。
当サイトでは無料で
送り火を見ることができる
鑑賞スポット、
穴場スポット情報をはじめとして、お金はかかるけれど高い位置から優雅に(それも素晴らしいお食事をいただいて)
五山の送り火が満喫できるホテルの宿泊プランまで、たくさんの鑑賞スポットを紹介します!
※ 当サイトの情報の正確性は保証しかねます。特にホテルのプランなどは毎年変わりますし、紹介している
鑑賞スポットも「新しいビルが建って見えなくなった」「コロナ禍に耐えきれずお店がつぶれた!」「インバウンドが減ってホテルがつぶれた!」「木が伸びて見えなくなった」など変化していきます。
見えなくなるばかりでなく、「隣のビルがつぶれて見えるようになった」「禁止されていた場所が一般開放された」など、状況が好転する場合も少ないですがあります。
どちらにしろ一年でたった1時間足らずの行事ですから、早めに出かけたり下見したりして失敗のないようその瞬間をお迎えください。
※ 下見は日が暮れる前のまだ明るい時間にしましょう。暗くなってからでは、火が点くまでどこに山があるのやらわかりません。
(←ここ重要!)
五山の送り火鑑賞ポイント
人気の
五山の送り火鑑賞スポットや、ちょっと穴場のポイントを写真とともに紹介します。
同時にたくさんの送り火を見たい!
いっぺんに
五山送り火全部を見たいという願望は誰にでもありますよね。
五山送り火全部見える場所の情報を探していらっしゃるかたも多いと思います。
ただ、たくさん見えるということは・・・字形が
遠く、小さくなることに加え、人がいっぱい、あるいは
「
高層ビル=有料プラン=高額×人数」などという傾向も。
もうひとつの違いは音がないこと。近くで見るときのバチバチと燃える豪快な音や物悲しい鐘の音などは味わえません。
じっくりひとつかふたつの送り火を見たい!
ひとつの送り火を見るのなら、選択肢は無数に広がります。
近くから見ることになれば、時間前に灯るいくつかの火、慌ただしく動く懐中電灯が見え、連絡を交わす声も聞こえ風情があります。送り火が点火されれば火の周りに保存会のひとびとの姿も浮かびあがり、山の稜線もくっきり見え、バチバチと木のはぜる音や叩き続けられる鐘の音も聞こえてきます。
人気スポットですいているのは
京都御苑でしょうか。
五山送り火鑑賞スポットをもっと見る
高層ホテルに宿泊して五山の送り火を見る
京都市内の背の高いホテルに泊まって屋上や最上階から眺める
送り火は最高です。
もちろん近くで見る炎の迫力は味わえませんが、遠くにポツポツと静かに火が点る様子はお盆の終わりにふさわしい哀愁漂う京都風情といえるでしょう。
ディナー付きの送り火鑑賞会も良いですが、そのまま宿泊すれば帰りの大渋滞も考えなくてよいのでたいへん優雅ですね。送り火のあとの公共機関はたいへんな混雑。駅で切符を買うのに行列するのってつらいですから。道路も大渋滞を引き起こします。
送り火が見えるホテル一覧はこちら
京都五山送り火 鑑賞スポットマップ
(地図上のアイコンをクリックすると詳細を見ることができます。)
●
「大文字」送り火の基本情報
●
松ヶ崎「妙法」送り火の基本情報
●
「船形」万燈籠送り火の基本情報
●
「鳥居形」松明送り火の基本情報
●
左大文字送り火の基本情報
※ なお、当日は山に登ることは許されません。
宗教行事であるうえに火を使うので、保存会と消防隊員の方が細心の注意を払って行っています。
邪魔にはならないようにしたいものです。
(京都新聞からの引用)
消し炭は宗教的な護符だが、近年では、登山禁止である送り火の火床からまだ燃えている松を取る人が増え、大文字保存会では対応に苦慮。松は一年間かけて準備をし、類焼のないよう細心の注意を払う。大文字保存会は「マナー違反はやめてほしい」と強く訴える。(引用ここまで)
五山送り火の点火時間
2014年より点火時間が少しだけ変更になりました。
五山の送り火は少しずつ点火時間が違います。
すべてが見えるスポットでひとつずつ点る火を目で追っていくのはとても風情があり、素晴らしいものです。
● 大文字送り火 午後8時
● 松ヶ崎妙法送り火 午後8時5分
● 船形万燈籠送り火 午後8時10分
● 左大文字送り火 午後8時15分
● 鳥居形松明送り火 午後8時20分
交通規制は主に午後7時〜9時です。
金閣寺の回り・嵐山渡月橋周辺・広沢池周辺・鴨川の合流点付近やそれより北側の
加茂街道・高野川の馬橋周辺・銀閣寺参道や法然院前・将軍塚への道などが歩行者専用道路になります。一方通行になる道や二輪車通行止めの道もあります。
送り火当日の交通規制については、京都府警の公式サイトでご確認ください。(くわしい交通規制地図があります。京都府警察 > 交通安全 > 臨時交通規制のページへ)>>
京都の大文字焼き?
関東の方はよく「
京都の大文字焼き」とおっしゃいます。
(もっとも京都市地元民でも
大文字焼きと言いますが、公式には
五山送り火とされています。)
京都では
大文字焼きという呼び方をとても嫌う人がおられますから、「
大文字の送り火」「
五山の送り火」と呼ぶほうが無難です。
》 》 大文字焼きと大文字送り火 どっちが正しい?
送り火の護摩木はだれでも奉納できます。納められた護摩木は送り火保存会の方によって山の上の火床まで運び上げられ、送り火として燃やされます。

もちろん地元京都の方でなくとも、旅行者の方でも、通りすがりでもだいじょうぶです。アウェー感はありません。
実際、銀閣寺や金閣寺に観光に来た方々が保存会のひとに教えてもらいながら
護摩木に書きこんでいる姿もよく目にします。
もし、身体に不調があれば、自分の名前と持病を記した護摩木が送り火で焚かれると、その病気が治るといわれています。
1本300円の志納金が必要となります。松割木は400円。
護摩木を納めると、自然と送り火を見るときの気持ちが変わります。
「あの炎の中でわたしの納めた護摩木も燃えているのだなあ。」という強い実感があり、伝統行事に深く関わった感じがして良いものです。
初めてのかたはぜひ奉納してみてください。
● 大文字の護摩木の受付
場所:銀閣寺前
時間:8月14日 12:30〜17:00頃、8月15日 8:00〜17:00頃、16日 8:00〜12:30頃
銀閣寺前の護摩木の受付の様子。観光で銀閣寺に来たであろうおばちゃんたちが「これ、なに書いたらええのん?」などとたずねながら記入していました。
● 船形の護摩木の受付
場所:山麓の西方寺
期間:8月5日〜15日 8:00〜16:00頃、16日 8:00〜10:00頃
船形の護摩木の受付の様子。西方寺の西側の駐車場です。こちらは近所のひとが多いと思います。
● 左大文字の護摩木の受付
場所:金閣寺門前
時間:8月14日 9:00〜14:00頃、8月15日 9:00〜14:00頃、16日 7:00〜14:00頃
左大文字の護摩木の受付の様子。金閣寺の参道です。こちらもたくさんのひと。銀閣寺と同じく世界遺産ですからね。
● 鳥居形の護摩木の受付
場所:府道50号線 八体地蔵付近
時間:8月13日〜15日 10:00〜14:00頃、16日 10:00〜14:00頃
鳥居形の護摩木の受付の様子。こちらはもっとも地元感の漂う場所ですね。
● 妙法の護摩木の受付
場所:武與門ビル入口(地下鉄「松ヶ崎」駅東出口西側)
時間:8月15日 10:00〜17:00頃、16日 10:00〜13:00頃
(時間など情報の引用元:平安京メールマガジン&京都新聞 写真はわたしが撮ったものです)
時間については状況により変更があるかと思います。実際、京都市観光協会と京都新聞では記載時間が少し違っているところもあります。
護摩木がなくなれば早く終了します。
(2019年のアナウンス)
台風10号の接近のため、護摩木の受付が一部中止となっています。
右の大文字では銀閣寺門前で例年行われる護摩木の受付を15日、16日とも中止に。
船形では西方寺駐車場で行われる護摩木の受付を15日のみ中止に。
鳥居形と左大文字は例年通り受付あり。
妙法は例年通り受付なし、となります。2019.8.15
台風10号が通り過ぎました。2019年の京都五山の送り火は決行です。
各山で送り火の準備が行われています。
降水確率は20%前後ですが、風は強いかもしれません。お出かけの際にはじゅうぶんにご注意ください。
なお、送り火中止の誤情報が多く伝わったようです。送り火は行われますのでご安心ください。2019.8.16
このページをシェアする
https://bigkarasu.com/post-73.html五山送り火の護摩木の受付 場所と時間
五山の送り火を京都府の外から鑑賞できる場所を調べてみました。
遠くから幻の点のような送り火に手を合わせるのはいかがでしょうか。
なお、わたしが現地でじっさいに見たものではありませんので、参考になればという感じです。

(比叡山から見る京都市街 写真中央に左大文字が見えます)
【滋賀県】 比叡山から送り火は見えます。たとえば比叡山ドライブウェイの展望台。左大文字は正面です。
【大阪府】枚方の津田サイエンスヒルズから見た送り火のレポートが枚方つーしんにあります。
【奈良県】天理市の龍王山、高市郡の高取城から撮影した送り火の写真がネットで見られます。
このページをシェアする
https://bigkarasu.com/kyoto-fugai.html京都府の外から五山送り火を見る
京都府庁旧本館から
大文字送り火を見ることができます。
場所は京都府庁3号館4階テラス。
高さがありますので、大文字の送り火を見るには理想的です。

(写真は旧本館)
京都府外在住のふるさと納税寄付者限定の送り火鑑賞会です。
「salon de 1904」でのお食事つき
申し込みはふるさとチョイスのみ。寄付金額は一口5万円。
ざんねんながら京都府民にはチャンスはないようです。
このページをシェアする
https://bigkarasu.com/kyoto-fucho.html京都府庁旧本館から大文字送り火